野木源とは > 野木源の一年

  

1月 睦 月: 栽培計画作成

 

この地域の冬は、雪まじりの静かな夜から始まります。

家族が寝静まったあと、あったかい濃いめのコーヒーを片手に、ひとりで一年の栽培計画を立てます。
いつものお客さまに喜んでもらえること、きちんと暮らしていけること、そして100年後もこどもたちがこの土地で笑っていられること。

十日えびすや節分の神頼みに頼りきりにならないように、去年までの結果をふりかえりながら、静かにワクワクを育てる月です。

2月 如 月: 節分もち&水稲種子の選別

 

どんな時代になっても、節分には「邪気や病気を追い払いたい」という願いが込められています。

破魔矢を射る(やをいる)ことから「いり豆」になった、なんて話もあるくらい。

インフルエンザが流行りやすいこの季節、豆まきや節分もちには、家族の元気を願う気持ちがつまっています。
野木源では、煎り豆を混ぜた豆もちをはじめ、よもぎ入り・あおさのり入りの丸もちや鏡餅をこしらえて、常連さんや地域のお店にお届けします。

裏では、野木源のお米と国産大豆、京丹後の塩で味噌の仕込みやワークショップをわいわいと。

同時に、「元気に育ちそうな種もみ」だけをていねいに選び、一年のお米づくりのスタートラインを整える月です。

3月 弥 生: 種まきと春肥まき・畔塗り

 

もうすぐ田んぼの季節が本番、という空気の中で、三寒四温の春を感じながら家族みんなでわいわい種まきをします。

田んぼに出ていく前の苗は、まだ小さな子どもみたいなもの。

土の栄養を上手に吸えないので、吸いやすい“ごはん”になるように、やさしい肥料をそっと混ぜてあげます。
同時に、田んぼのふちを塗り固めて水が逃げないようにする「畔塗り」も大事な仕事。

水が田んぼから漏れ出してしまうと雑草がはえたり、お米が小粒になったりひび割れたりしてしまうからです。

きれいに水をたたえられる田んぼを整える、田起こし前の下ごしらえの月です。

4月 卯 月: 田起こし&水引き入れ

 

田んぼの土が、春のにおいといっしょに目を覚ますのが卯月です。

冬のあいだ眠っていた土を起こし、新しい空気を送り込むように耕していきます。

土の中にはたくさんの小さな生き物たちがいて、空気が入ることで元気になり、土を豊かにしてくれます。言葉ではうまく説明できないけれど、この季節の土の匂いがとても好きです。
田んぼに水を引き入れると、農業用水路からちょろちょろと流れる音がして、「いよいよ始まるな」とスイッチが入ると同時に、少し緊張もしてきます。

苗箱に並んだ芽が若草色のじゅうたんのように広がる苗床や、かたい土が水と混ざって泥へと変わっていく様子は、こどもたちにも見せてあげたい春の風景です。

5月 皐 月: 田植え

 

ちいさな苗たちが、いよいよ本当の田んぼへお引っ越しするのが皐月です。

トラクターで田んぼを泥のベッドにととのえるチームと、田植え機で苗を植えていくチームに分かれて、たんたんと、でも着実に作業を進めていきます。

田植えが進むほど、水加減を見に行く田んぼがどんどん増えて、後半は目が回るような忙しさ。

それでも、苗床から苗が減っていき、広い田んぼにずらっと並んでいく様子を見ると、「よし、ここまできたぞ」という達成感があります。
田んぼに足を入れたときのぬるっとした感触や、手で苗を植えてから収穫までの半年間の変化、水面に空や山がくっきり映る“鏡みたいな景色”。

条件がそろうと、まるでウユニ塩湖のような風景になることもあります。

この時期は、田植えだけでなくメロンや白ネギの定植も始まり、チーム野木源が一斉に動き出す、にぎやかな季節です。

6月 水無月: 溝切と中干

 

がらりと田んぼの様子が変わるのが、水無月です。

田んぼの中に細い溝をつくっていく「溝切り」は、水を抜いたり、あとでまた流したりするための大事な作業。

田んぼの中を機械で走っていくと、ちょっとしたレーサーになったような気分にもなります。
いったん田んぼを乾かす「中干し」は、田んぼに深呼吸をさせて、根っこをしっかり張らせるための時間です。

ずっと水につかったままではなく、一度水をひいてからまた水を入れることで、稲が自分の力でぐっと根を伸ばし、丈夫に育つ準備をします。

水面に映る夕焼けや、カエルの大合唱、雨上がりに空と田んぼの両方にかかる虹。茶色かった田んぼが、少しずつ緑一面になっていく様子が、たまらなくうれしい季節です。

7月 文 月: 穂肥

 

いよいよ、お米の粒の大きさと味が決まっていく勝負どころが文月です。

これから実を太らせていく稲たちに、テスト前のごはんのように、最後の大事な栄養をそっと届けます。

雨が多いか少ないか、気温は高いか低いか、日照時間は足りているか──その年の天気をよく観察しながら、どれくらいあげるのがちょうどいいかを見極めていきます。
風が通ると、ざざーっと波打つ稲の姿は、まるで風そのものに形がついたよう。

田んぼや水路沿いに、ふわっと蛍の光が灯る夜もあり、夏らしいむっとした空気の中に、ちいさな命のきらめきを感じる季節です。

8月 葉 月: 出穂

 

ついに稲の穂が顔を出し、「ここまでよく育ってくれたな」とホッとする一方で、台風や暑さが気になるドキドキの季節が葉月です。

夜にはしっかり気温が下がってくれるか、穂が無事に実を太らせてくれるかを願いながら、水の加減や落水のタイミングなど、収穫直前まで細かな判断が続きます。
そのころ山の畑では、源喜メロンの収穫も朝5時からスタート。

ひんやりとした空気の中、小鳥のさえずりが山に響く、とても気持ちのいい時間です。実のそばの葉がカラッと乾き、色が少し淡く抜けてきたメロンを選びながら、「この一玉が、誰かの“ありがとう”を運んでいくんだな」と思いを込めて収穫します。

穂が出そろった田んぼの緑が、少しずつ黄金色へと変わっていく風景は、ビビットな夏の空の色もよく映える、京都丹後の風景はいつまでもこどもたちにも見せてあげたい景色です。

9月 長 月: お米収穫

 

もうじき田んぼが黄金色の海になる長月は、いよいよお米の収穫シーズンです。

春から見守ってきた稲たちを、コンバインで1枚1枚の田んぼを収穫していくと、田んぼの景色が少しずつ変わっていきます。

新米を炊き上げた甘い匂いがふわっと広がる瞬間は、何度経験しても「今年もここまで来られたなぁ」とホッとする時間です。

お米は八十八の手間暇をかけてようやく皆さんの口に入ります。

顔なじみのお客さまのことを思い浮かべながら、「今年の出来も楽しんでもらえますように」と願いつつ、新米を届けるのが長月のよろこびです。

10月 神無月: 礼肥&秋起こし

 

えんえんと働き続けてくれた田んぼに「今年もありがとう」と声をかける月が神無月です。

収穫を終えた田んぼに、来年に向けたごちそう=礼肥をそっとまき、稲わらや有機物を混ぜ込んで、土に感謝を返していきます。
田んぼをもう一度しっかり耕す「秋起こし」は、冬のあいだじっくり休んでもらうための準備でもあります。

ふかふかの布団をととのえてあげるような気持ちでトラクターを走らせながら、来年の春、またここから新しい一年が始まることを想像する季節です。

11月 霜 月: 白ネギ収穫はじまり

 

がっしり土に根を張った白ネギの収穫が始まるのが霜月です。

朝の空気がきりっと冷えはじめる頃、土寄せをして大切に育ててきたネギを、一本ずつ掘り上げていきます。

土の中から白い部分がスッとあらわれる瞬間は、何度見ても気持ちいいものです。
白ネギは、冬の食卓をあたたかくしてくれる頼もしい存在。鍋物やお味噌汁はもちろん、焼いても甘くておいしい野菜です。

「このネギで、誰かの晩ごはんがちょっと笑顔になったらいいな」と思いながら、出荷作業を進めていく季節です。

12月 師 走: 年末年始のお餅つき

 

お正月を迎える準備で、野木源の加工場もいっそうにぎやかになるのが師走です。

鏡餅や丸もちなど、年末年始用のおもちをつくるために、チーム野木源が再集合!できたてのおもちは、湯気といっしょに、なんともいえない幸せな香りを運んでくれます。
一年お世話になった方へのごあいさつや、家族で囲むお正月の食卓を思い浮かべながら、「来年も元気に過ごせますように」という願いをおもちに込めてこしらえます。

一年のしめくくりに、田んぼとお米と、支えてくれた人たちへ「ありがとう」を何度も心の中でつぶやく月です。

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